お酒・アルコールは、嫌なことを忘れられるどころか逆効果?

嫌なことを忘れたいときにお酒を飲むことってありますか?

たしかに、お酒を飲むと、
そのときは嫌なことを忘れられますが、
その後はどうでしょう?

よけい苦しくなることも多くないですか?
お話します。

嫌なことを忘れられるんじゃなくて、気づけなくなるだけ。

嫌なことを忘れるために、
お酒を飲むという人は、
頭の中に、こういう概念があるのかもしれません。

「お酒を飲む=嫌なことが忘れられる」

でも、この概念はちょっと違うんじゃないかなと思います。

正しくは、お酒を飲むと、
嫌なことが忘れられるわけじゃなくて、
嫌なことに気づけなくなるだけなんです。

この違いはかなり大きいと思います。

アルコールを飲むと意識が低下して、嫌なことに気づけなくなる。

お酒を飲むと、
血液の中のアルコール濃度が高まっていきます。

ウィキペディアによると、
アルコールの血中濃度が0.2%を超えると、意識が低下してくるようです。

パーセントで言われてもあまりピンときませんよね。

例えば、体重60キロの人が350mlのビールを6缶飲むと、
アルコールの血中濃度が0.21%になるようです。
意識が低下してくるラインですね。

体重が45キロの人の場合は、
5缶飲むと、血中濃度が0.23%になるようです。

なんとなく納得できる感じなのではないでしょうか。

そうなんです。
お酒を飲むということは、意識の低下をともなうんですね。

意識というのは、自分の心や体に気づいている存在です。
その意識が低下するということは、
心が思っている嫌なことへの気づきも低下してくるってことです。

それが、表面的には、
嫌なことが忘れられたように感じられるんですね。

でも、実際のところは、嫌なことに気づけなくなるだけなんです。

翌朝、意識が戻ると、嫌なことを思い出します。

その証拠に、
お酒を飲んだ翌朝、
嫌な気分になりませんか?

なんか心がズーンと沈んだ感覚。
嫌ですよね。

特に、お酒をたくさん飲んだときほど、
翌朝、嫌な気分になることが多いと思います。
身体的な苦痛も、そこにはあるかもしれません。
二日酔いですね。

まあ、嫌なことを忘れられるのなら、
二日酔いになったほうがマシと思う人もいるかもしれません。

でも、結局、二重苦なんです。

嫌なことも結局忘れられていないし、
二日酔いもあるし。
あんまり、いい状態とは言えないですよね。

アルコールは、反対に記憶力を高めるという研究データも。

ちなみに、アルコールは嫌なことを忘れさせるどころか、
反対に、記憶力を高めるという研究データもあるそうです。

テキサス大学の准教授(今はどうかわかりません)森川均(もりかわひとし)氏によると、
アルコールを摂取すると、脳の可逆性が高くなって、
記憶力があがるらしいのです。

表面的には、意識が低下するので、
その記憶は隠されますが、
無意識下では、その記憶はしっかりと脳に定着してしまうらしいのです。

たしかに、忘れようとすること自体が、
嫌なことの存在感を強めてしまう可能性はあります。

そして、アルコールによって記憶力が上がった脳に、
その記憶が定着してしまうということですね。

嫌なことを忘れる唯一の方法は、嫌な「感情」と向き合うこと。

じゃあ、
「どうやったら嫌なことが忘れられるんだ!?」
って思う人もいると思います。

僕が思う、嫌なことを忘れられる唯一の方法。
それは、嫌な感情と向き合うことです。

ここで、大事なのは、
嫌な記憶と向き合うんじゃなくて、
嫌な感情と向き合うってことです。

記憶と向き合ってしまうと、
「なんであの人はこんなことを言うんだろう?」とか
「あ〜、あのときこうしなければ!」とか、
過去の出来事を再現するだけになってしまいます。

そうじゃなくて、
ただ単に、嫌な感情に向き合うんです。

感情そのものには、
過去という概念がないですよね。

「この感情は過去のものだ」

とかないと思います。
感情は今にしか存在しません。

その、嫌な感情をじっくりと味わってみるんです。

感情はアメ玉みたいなもので、味わうと溶けて消えていきます。

「そんなの嫌だよ!」って思うかもしれませんが、
実は、感情というのはアメ玉みたいなもので、
じっくりと味わうと溶けて消えていってしまうんです。

不思議なんですけどね。

信じ難いかもしれませんが、
楽しい感情だって同じなんです。

僕たちは楽しい感情だったら喜んで向き合いますよね。
じっくりと味わいます。

でも、その楽しい感情は今もここにあるでしょうか?

おそらく、ないと思います。
じっくり味わったので、溶けて消えてしまったんです。

僕は「飽きる」ってこのことなんじゃないかと思っています。

楽しい感情は飽きるということです。
そして、それは嫌な感情にも言えると思います。

まとめ

というわけで、
お酒を飲むことは嫌なことを忘れられるどころか、
逆効果なのではないかというお話をしました。

お酒を飲むことで嫌なことは忘れられません。

ただ、意識が低下することによって、
嫌なことに気づけなくなるだけなんです。

嫌な記憶はなくなりません。

むしろ、お酒を飲むことで、
その記憶がよけい脳に焼き付いてしまう可能性だってあるんです。

僕が思うに、嫌なことを忘れるには、
嫌な感情をじっくりと味わうというほかにはないと思います。

大事なのは、嫌な「記憶」ではなくて「感情」を味わうってことですね。

不思議なのですが、
だんだんと嫌な感情に飽きてくることに気がつくはずです。

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