瞑想ってしたことありますか?
人によっては、
瞑想することと、なにかに集中することの違いが、
わかりにくいという人もいると思います。
お話します。
どこにも集中していないのが本当の瞑想。
瞑想ってどんなイメージをもっていますか?
人それぞれ違うと思います。
人によっては、
呼吸に意識を向けることが瞑想だという人もいると思います。
サマタ瞑想です。
(関連記事:サマタ瞑想のもっともシンプルなやり方【止行】)
はたまた、
体全体をスキャンするように意識していくことを瞑想だという人もいると思います。
ヴィパッサナー瞑想ですね。
はたまた、
なんらかの神様をイメージすることを瞑想だという人もいると思います。
ろうそくの火を眺める瞑想なんていうのもありますね。
最近ではマインドフルネスという言葉もありますよね。
自分の体と心を対象にした瞑想です。
ひとそれぞれ、瞑想に対するイメージは違うと思います。
でも、このどれもが、
本当の瞑想ではないんです。
本当の瞑想というのは、
どこにも集中していない状態です。
でも、すべてに気づいている状態です。
そして、そこには僕たちが求めている何かがあります。
ブッダはこの状態を「空」と呼びました。
すべての瞑想法は、集中力を鍛えるためのものです。
世の中にある、
すべての瞑想法は、
集中力を鍛えるためにあります。
いきなり、本当の瞑想をすることは、
ほとんどの人にとっては不可能だからですね。
本当の瞑想をするための、
準備段階が必要なんです。
それが、集中力を鍛えるということです。
ほぼすべての瞑想法が集中力を鍛えるためのものです。
なにかを空想したり妄想したりするものはちょっと違うと思いますが。。
「瞑想法」という言葉がややっこしいんですよね。
「瞑想のための集中力強化法」と言ったほうがいいのかもしれません。
違いがわかりにくくて当然。
なので、瞑想することと、
集中することの違いがわかりにくいというのは当然だと思います。
というか、同じものです。
無心になれるものであれば、
なにも、座って形式的に瞑想をする必要はないと思います。
例えば、音楽を聴くこと。
音楽に集中することで、他になにも考えないでいられるなら、
それは瞑想法のひとつだと思います。
絵を書くこともそうですね。
ゲームはものによるかもしれません。
テトリスとかシンプルなものは、
瞑想法としての効果があるかもしれません。
集中力がなければ、心を静めることができない。
ちなみに、なぜ、集中力を高めなければいけないかというと、
集中力がなければ、心を静めることができないからです。
僕たちはボケっとしていると、
頭の中にいろんな考え事がでてきますよね。
「お昼、なに食べよう?」だとか
「あの服欲しいな〜」とか
「明後日の歯医者いやだな〜」とか。
勝手に頭の中にでてくるわけです。
瞑想というのは、頭の中になんの考えもない状態です。
頭の中に勝手に考え事がでてきてもらっては困るわけです。
そこで、なにかひとつに集中することによって、
他のすべてを締め出そうとする方法が考え出されました。
それが瞑想法です。
サマタ瞑想の場合であれば、
呼吸だけに集中します。
呼吸にしっかりと集中できていれば、
その間は頭の中に考え事がでてくることを抑えることができます。
集中力が弱い場合、
無心の状態を長くキープすることができなくなってしまうんですね。
静かな心=本当の瞑想。
瞑想法を続けていると、
無心でいる状態は、
心地の良いものだということに気づきはじめます。
そして、そのことを心が理解しはじめるんですね。
心というのは、本来、
あれやこれや、いろいろと思考をめぐらせておきたい性質をもっています。
だからこそ、瞑想法を実践しても、
最初のうちは、頭の中にたくさんの思考がでてきてしまいます。
無心でいることよりも、
あれこれ思考していたほうが心地いいと思っているからです。
でも、だんだんと、無心でいることの心地よさを覚えはじめます。
そうして、心はどんどんと静かになっていきます。
この状態になってはじめて、
本当の瞑想ができるようになってくるんです。
なにかに集中しなくても、
心が静かさを保てるようになってくるんですね。
こうなってくると、日常生活そのものが瞑想になってきます。
まとめ
というわけで、瞑想することと、
集中することの違いについてお話しました。
僕も、昔は違いがあまりよくわかりませんでした。
瞑想法というのは、瞑想そのものではなくて、
本当の瞑想のための準備体操のようなものという説明も、
世の中ではあまりされていないと思います。
なので、瞑想することと、
集中することの違いがわからないというのも、
当然といえば当然なんです。
でも、本当の瞑想というのは、どこにも集中していない状態です。
集中することを手放した状態ともいえると思います。
でも、その状態になるために、
集中力をつかって、心を静かにしておく必要があるんですね。
(関連記事:「空白」とは?)